自己PRについて

「自己PR」はストーリーテーラーのつもりで

 

 就職活動、転職活動において、自己PRについては多くの方が悩んでしまうものです。

 自己PRというと非常に特別な響きがあり、何か明確な答えが求められているように感じてしまいます。しかし、自己PRとは、自分の良いと思うところ、あるいは面接的な言葉にすれば「自分の強み」をストーリーとして語るということに尽きます。

 就職、転職の面接というと、「自分という商品を売り込むことだ」といった表現もよくなされますが、商品のように「この商品の一番のPRポイントはNo.1の○○です。」というほど明確にわかりやすいものを持った人は、なかなかいないものです。そもそも、モノと違い人間なのですから、数字のスペックとして簡単に示せるものなどなくて当然です。

 無理に「PR」を意識するのではなく、まずは自分がなんとなくでも強み、長所だと思うことが出来るポイント、そしてそれを表現できるエピソード、具体例を探してみましょう。

 それでも思い浮かばない人は、それ自体を長所だと、視点を変えてみればどうでしょう。

 「私は簡単に答えを求めずに、とことんまで考え抜くことを厭いません。面接の準備としても、自分の長所は何かということを深く考えてみました。柔軟性、忍耐力、色々な言葉は浮かびましたが、どれも一言で自分を表せるものだとは納得できませんでした。逆に言えば、自分というものを決めつけず、自分はまだ発展途上だと認めて考え続けることが、今の自分の長所だと気付きました。」こんな答えでも構わないのです。

 必要なのは、自分の言葉で語ること。とってつけた答えを準備するのではなく、自分のちょっとしたストーリーを話すことです。自己PRに限らず、面接は相手とのコミュニケーションだと捉えながら、少しストーリーテーラーになったつもりで「話し」て下さい。